E26系
1999年7月16日から上野−札幌間に運転を開始した特急「カシオペア」用に開発された新系列寝台客
車。ステンレス構体の2階建て2人用個室寝台車を主体とする構成で、スロネフE26形・スロネE26,27形
・階下に厨房等を配す食堂車マシE26形・ラウンジカー及び電源車のカハフE26形からなる。
快適空間の実現を目指した豪華仕様は好評を呼び、寝台列車に新たな魅力を創造した。尚内装工事に
は建築内装の工法を採用、電気指令式ブレーキやボルスタレス台車、密着連結器(客車間のみ)の採用も
客車としては目新しい。12連1編成のみのため隔日1往復の運転である。また後に予備電源車としてカニ
24形改造のカヤ27形が用意された。配置は全て尾久客車区である。
編成は上野方1・2号車をグレードの高いA個室車(スロネフE26・スロネE26)、3号車を食堂車(マシE
26)、4〜11号車をA個室車(スロネE27)、そして12号車を電源装置付きのラウンジカー(カハフE26)と
している。
車内設備としては、スロネフE26形とスロネE26形はメゾネットタイプの個室を3室と平屋タイプの個室を
1室から構成している。メゾネットとスロネフE26の展望タイプを「カシオペア・スイート」、スロネE26の平屋
タイプを「カシオペア・デラックス」としている。各個室共通設備としてAV出力装置、照明・空調等のコントロ
ールパネル(時計組込)、非常ブザー、便所・洗面所・シャワーユニット、クロゼット、ルームサービス用イン
ターホン、テンキー式個室錠を備えている。一方スロネE27のA個室タイプは「カシオペア・ツイン」としてい
る。車端室2室、階下室及び階上室を各4室の計10室から構成、このうち出入台(上野寄)の1室はエキス
トラベッド付で3名での利用を可能としている。各個室の共通設備としてはAV出力装置、照明・空調等のコ
ントロールパネル(時計組込)、非常ブザー、便所・洗面所ユニット、テンキー式個室錠を備えている。共用
設備等の違いにより、0番代(リネン室付)、100番代(車掌室付)、200番代(共用トイレ付)、300番代(
共用シャワー付)、400番代(ミニロビー、自動販売機付)に区分している。
発電装置は使用電力の増加に対応するため520psのDMF15AHZ−G形ディーゼル機関とDM111形
交流発電機の組合せにより、2組計880kvAを供給している。
台車はスロネフE26は踏面ブレーキ+1軸2ディスクブレーキ方式のTR251と更に留置ブレーキを装備
したTR251Aを、カハフE26は踏面ブレーキ+1軸2ディスクブレーキ方式のTR251Bと更に留置ブレーキ
が装備されたTR251Cを、それ以外は踏面ブレーキ+1軸1ディスクブレーキ方式のTR250を履いている。
(予備電源車カヤ27 501はTR66Cを履いている。)
尚写真は上から上野方に順にならべている。
スロネフE26−1 2004・12 大宮駅 「カシオペア・スイート」(展望タイプ) 車端展望窓に面したスペースを居間としてソファーを、 個室入口側を寝室として固定ベッド2台設置している。 「カシオペア・スイート」(メゾネットタイプ) 階上を居間、階下を寝室としたメゾネットタイプの個室。 定員8名 1999・4・8(富士重) スロネフE26−1 |
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スロネE26−1 2004・12 大宮駅 「カシオペア・スイート」(メゾネットタイプ) 階上を居間、階下を寝室としたメゾネットタイプの個室。 「カシオペア・デラックス」 平屋タイプの個室で固定ベッド1台とソファーベッド2台 を設置している。 定員8名 1999・4・8(富士重) スロネE26−1 |
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マシE26−1 2004・12 大宮駅 2010・5 苫小牧駅 「ダイニングカー」 展望の良い階上を食堂室に、階下に通抜け通路と従業 員用寝室、便所、倉庫及び機器室を配置している。また 上野方には階段2段分を嵩上げして厨房を設置している。 従来の食堂車にはなかった設備として冷凍庫、サラマン ダー、フライヤーが搭載されている。また高温高圧処理 システムによる無菌製造後に約70度まで加温し、この温 度を保ったままという「ホットテック」のシステムを利用して ルームサービスを提供している。 食堂定員28名 1999・4・8(東急) マシE26−1 |
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スロネE27−101 2004・12 大宮駅 2010・5 苫小牧駅 「カシオペア・ツイン」 階上、階下及び札幌方平屋部で構成する個室で、設置 するソファーベッドはそれぞれの座面を引出し、背ずりを 倒してベッドにする。 「車椅子対応個室」 上野方平屋部は車椅子でご利用頂けるよう空間を拡大 した個室になっている。ベッドは枕木方向に2段式を設置 、下段はソファーベッド、上段は仕切壁収納式。 定員20名、車掌室が設けられている。 1999・4・8(新潟) スロネE27−101 |
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スロネE27−402 2004・12 大宮駅 2010・5 苫小牧駅 「カシオペア・ツイン」 階上、階下及び札幌方平屋部で構成する個室で、設置 するソファーベッドはそれぞれの座面を引出し、背ずりを 倒してベッドにする。 「カシオペア・ツイン」(エキストラベッド付) 上野方平屋部の個室で他の「カシオペア・ツイン」と同様 であるが仕切壁収納式のエキストラベッド等を設置して いる。 定員20名、ミニロビーが設けられている。 1999・4・8(新潟) スロネE27−402 |
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スロネE27−302 2004・12 大宮駅 2010・5 苫小牧駅 「カシオペア・ツイン」 階上、階下及び札幌方平屋部で構成する個室で、設置 するソファーベッドはそれぞれの座面を引出し、背ずりを 倒してベッドにする。 「カシオペア・ツイン」(エキストラベッド付) 上野方平屋部の個室で他の「カシオペア・ツイン」と同様 であるが仕切壁収納式のエキストラベッド等を設置して いる。 定員20名、シャワールームが設けられている。 1999・4・8(富士重) スロネE27−302 |
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スロネE27−202 2004・12 大宮駅 「カシオペア・ツイン」 階上、階下及び札幌方平屋部で構成する個室で、設置 するソファーベッドはそれぞれの座面を引出し、背ずりを 倒してベッドにする。 「カシオペア・ツイン」(エキストラベッド付) 上野方平屋部の個室で他の「カシオペア・ツイン」と同様 であるが仕切壁収納式のエキストラベッド等を設置して いる。 定員20名、共用トイレが設けられている。 1999・4・8(東急) スロネE27−202 |
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スロネE27−1 2006・6 福島駅 2004・12 大宮駅 「カシオペア・ツイン」 階上、階下及び札幌方平屋部で構成する個室で、設置 するソファーベッドはそれぞれの座面を引出し、背ずりを 倒してベッドにする。 「カシオペア・ツイン」(エキストラベッド付) 上野方平屋部の個室で他の「カシオペア・ツイン」と同様 であるが仕切壁収納式のエキストラベッド等を設置して いる。 定員20名、リネン室が設けられている。 1999・4・8(東急) スロネE27−1 |
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スロネE27−401 2006・6 福島駅 「カシオペア・ツイン」 階上、階下及び札幌方平屋部で構成する個室で、設置 するソファーベッドはそれぞれの座面を引出し、背ずりを 倒してベッドにする。 「カシオペア・ツイン」(エキストラベッド付) 上野方平屋部の個室で他の「カシオペア・ツイン」と同様 であるが仕切壁収納式のエキストラベッド等を設置して いる。 定員20名、ミニロビーが設けられている。 1999・4・8(新潟) スロネE27−401 |
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スロネE27−301 2004・12 大宮駅 「カシオペア・ツイン」 階上、階下及び札幌方平屋部で構成する個室で、設置 するソファーベッドはそれぞれの座面を引出し、背ずりを 倒してベッドにする。 「カシオペア・ツイン」(エキストラベッド付) 上野方平屋部の個室で他の「カシオペア・ツイン」と同様 であるが仕切壁収納式のエキストラベッド等を設置して いる。 定員20名、シャワールームが設けられている。 1999・4・8(富士重) スロネE27−301 |
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スロネE27−201 2006・6 福島駅 2002・5 大宮駅 「カシオペア・ツイン」 階上、階下及び札幌方平屋部で構成する個室で、設置 するソファーベッドはそれぞれの座面を引出し、背ずりを 倒してベッドにする。 「カシオペア・ツイン」(エキストラベッド付) 上野方平屋部の個室で他の「カシオペア・ツイン」と同様 であるが仕切壁収納式のエキストラベッド等を設置して いる。 定員20名、共用トイレが設けられている。 1999・4・8(東急) スロネE27−201 |
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カハフE26−1 2006・6 福島駅 2002・5 大宮駅 眺望を考慮したハイデッカー構造のラウンジ室を設け、 床下には発電装置等を搭載する。室内は札幌方の約半 分を展望ラウンジ室としたほか、自動販売機、公衆電話、 機器室、車掌室、車販準備室を構成している。 座席定員18名 1999・4・8(大宮) カハフE26−1 |
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予備電源車 カハフE26−1の予備電源車。更新工事施工済車カニ24 510からの改造。主な改造内容は荷物室内は車掌室を 撤去、荷物室内に仕切を新設して機器室と業務室に変更し た。新設した機器室には床下の蓄電池を移設し、真空トイレ 用空気タンクを設けている。新設した業務室には車販準備 室に相当する場所としてカート5台を置くスペースを確保し 冷蔵ケースも設けた。また業務室には空調設備もある。更 にAV中央装置・車両情報装置、屋根上にはBS・FMアン テナ等を設置。前位側を密連に変え制御用栓受もE26系 と連結できるようにして24系との連結はできないことからE 26系に編入された。尚ラウンジは設けられてない。 |
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カヤ27 501 2007・9 大宮駅 2004・12 大宮駅 元はカニ24 511同様にカニ24形100番代を耐寒耐雪 化した電源車。500番代でありながら銀帯のままだった が、しばらくして非貫通化とともに白帯に変更され異彩を 放っていた。 1980・9・8(新潟) カニ24 113 1990・10・9(土崎) カニ24 510 2000・2・25(大宮) カヤ27 501 |